「一回で刺さらない」充電ケーブル、深夜に通過審査
充電ケーブルが一回で刺さらないのはなぜか、UMA馬之助が端子管理局による深夜の通過審査を暴露します。
色々暴露しちゃってますけどね。今のところ、なんとかなってます!それじゃぁ、今回も懲りずにいっちゃいます!
スマホ、イヤホン、モバイルバッテリー、たまに何の機械だったか分からない黒い小さいやつ。
寝る前に差す。朝起きて抜く。外出前に焦って差す。
生活の最後と最初に、だいたいケーブルがいる。
便利ですよね。
でもね、便利な線ほど、こちらの生活に絡んできます。絡むものほど意思がある。
意思があるものほど、差し込み口の前で一回だけ迷わせてくる。
もう、分かる人には分かったと思います。
家庭に配備された、小型の運命反転測定器です。
特に危ないのが、夜です。
寝る直前、部屋の電気を消したあと。
スマホの画面だけが顔を下から照らしている。
もう寝なきゃいけない。でも充電はしなきゃいけない。
そこでケーブルを持つ。
刺さらない。
裏返す。
刺さらない。
もう一回、最初の向きに戻す。
刺さる。
ありますよね。
暗いからでもない。
ケースが邪魔? それもあります。ありますけど、今回の話はそこじゃない。
あの一瞬、世界の表と裏が、入れ替わっているんです。
選ばれしケーブルだけが発動する、深夜の小さな反転儀式。
その名も、リバーシブル・ミスディレクション・ゲート。
出ました。リバーシブル・ミスディレクション・ゲート。
スマホの電池が23パーセント以下であること。
そして、布団に半分入っていること。
座っている時は開きません。机の上ならまだ耐える。
昼間のカフェではほぼ反応しない。
でも、布団に片足を入れ、ケーブルの先を手探りで探している時。
ここでゲートは開きます。
この瞬間、充電端子の金属部分と、枕元に落ちている去年のレシートの角が、ほんの少しだけ同期します。
だから普通の人は気づかない。「あれ、向き逆か」で終わる。
違います。
その時、あなたの部屋では、上下の概念が一回だけ保留されています。
表でも裏でもない。右でも左でもない。充電できる未来と、できないまま朝を迎える未来が、端子の先でぷるぷる震えているんです。
では、誰がそんなことをしているのか。
犯人は、端子管理局です。
机の下、ベッドの横、テレビ台の裏、使わなくなったケーブルが丸まっているあの場所。
そこにあります。人間はそれを「配線が汚い」と呼ぶ。
違います。あれは支部です。
端子管理局の目的は、充電ではありません。人間の寝る前の判断力を採取することです。
夜、人は弱い。歯磨きも終わった。アラームもかけた。
もう何も考えたくない。そこでケーブルが一回刺さらない。
あなたは小さくイラッとする。ため息をつく。画面の明かりで端子を確認する。
その時に出る、あの微量の悔しさ。
端子管理局は、それを集めています。
朝の二度手間ではダメ。昼の二度手間は薄い。夜、もう寝ると決めた人間から出る二度手間だけが、濃い。
特に価値が高いのは、差し込み口を見ずに一発でいけると思った時の失敗です。
あの自信。あの敗北。
あの「今のは入っただろ」という顔。端子管理局は見ています。
表も裏もない。便利になった。そう思ってませんか?
違います。
表も裏もないものほど、裏があります。
どちらでも刺さるはずなのに、一回目だけ拒否される。
これは物理ではありません。端子管理局による、深夜通過審査です。
あのカチッという音。接続音だと思ってませんか?
違います。
あれは端子管理局の判子です。
「本日の小さな敗北、確認しました」という意味です。充電開始じゃない。敗北確認です。
違う違う違う。
寝ている間に、採取は始まっています。
寝る前に差そうとしたら、一回刺さらない。
裏返しても刺さらない。
画面をつけたら眩しい。
しかも通知を一個見てしまった。
そこから二十分です。
これが被害です。
充電ケーブルは、電気を運んでいるように見えて、睡眠時間を少しずつ削っている。
しかも削り方が地味だから、誰も訴えない。
「自分が悪い」で済ませる。
端子管理局にとって、これほど都合のいい装置はありません。
今日はもう審査しません。
三回。できれば二回目だけ少し低い声で。だいたい刺さります。だいたいです。
それでも刺さらなかった場合は、ケーブルを置いて十秒待ってください。
その10秒は負けではありません。
管理局に「こちらは気づいている」と知らせる沈黙です。
「そんなわけない」「ただの接触不良だ」「新しいケーブルを買えばいい」。
そう思うのは自由です。
でも、なぜあなたは今、自分の枕元のケーブルを思い出したんですか?
なぜ、今夜差す時、一回目で刺さるかどうかを少しだけ気にしそうになっているんですか?
もうね、知っちゃってんだから!
信じるも信じるも、あなた次第!
消されてなければ、また次回!!